本音では少しでも安く買い叩きたい車買い取り店の営業マンとの交渉方法、手を入れなくても高値で買い取ってくれる可能性がある一括査定サイトの利用など、車の買い取り査定で車を売却するときには、知っておくと損せずに済むことや注意点が数多く存在します。
今回は、車を買い取り業者に売るときの注意点について説明していきたいと思います。
中古車を売る”方法”に注意
車を売るには、中古車ディーラーへの下取り、個人間で車を売り買いするオークション、ネットを利用した一括査定サービス(ガリバーやビッグモーターといった中古車買い取り大手での売却も含む)など、実に様々な選択肢があります。
どの方法も一長一短ありまして、どれを選べばいいのか悩ましいところですが、中古車を売るにあたっての注意点を把握するために、幾つかの比較表などを編集部でまとめてみました。
まずは下取りと一括査定の比較をご覧ください。
下取り | 一括査定 | メモ | |
---|---|---|---|
車両の買取価格の相場 | △ | ◎ | 車種によっては、10万円以上の差が出ることも! |
装備品/部品の買取価格 | △ | 〇 | 一括査定(買取り専門店)は装備品や備品についても評価の対象になります。 |
価格の比較 | △ | ◎ | 下取りは1社のみですが、一括査定の場合は、複数社の価格を提示してもらえます。 |
キャンセル時の大変さ | △ | △ | あとでトラブルにならないように慎重に・・ |
アフターケア | ◎ | 〇 | 法定費用の支払い、事務手続きなどはどちらも、プロです。 |
出張査定 | 〇 | ◎ | 場所によりますが、一括査定(買取り専門業者)は、基本的に無料で出張査定に来てくれます。 |
名義変更など | 〇 | ◎ | 下取りの場合は、事務手数料が高額になる場合も・・・。 |
時間と手間 | ◎ | △ | 1社との交渉で済む下取りの方が時間と手間は少なくて済みます。 |
判断が難しい項目もありますが、アフターケアと時間の手間などでは下取りに軍配が上がりまして、それ以外の販売価格や出張査定、名義変更の手数料などでは、一括査定にやや分があるといった感じになっています。
ただ、その中でも、下取りの場合は基本的に1社との間で交渉を進めるのに対して、一括査定の場合は、複数の業者と交渉ができるというのは大きなポイントになるかと思います。
下取りと一括査定の違いについて詳しく知りたいという方は、「車の下取りと一括査定による買取りのメリットとデメリットについて」も参考にしていただければと思います。
続いて、個人間で車を売り買いするオークションの注意点を見ていきましょう。
個人間で車の売買をする時のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
1 | 売り手は高く売ることができる | 時間と労力がかかる |
2 | 消費税は必要なし | 車両の引き渡しが面倒 |
3 | 売りたい人に販売できる | 代金回収が大変 |
4 | - | 引き渡し後の名義変更や税金などの対応が大変 |
5 | - | 引き渡し後のトラブル対応が大変 |
6 | - | 保証がない |
個人間での売買は、価格や消費税といった点でメリットが大きい反面、名義変更の手間や時間、取引後のトラブルという点では注意が必要になります。
個人間での車の売買について、もっと詳しく知りたいという方は「中古車の個人売買のメリットとデメリットとは?」も参考にして頂ければと思います。
車を売る方法が変わると、これだけの違いが出てくるだけでなく、注意点も異なってくるということは、お分かり頂けたのではないでしょうか。
では、続いて車を売るにあたっての買い取り査定を行う査定員との交渉について見ていきたいと思います。
査定員との交渉に関する注意点
車の買い取り査定を行う査定員ですが、彼らは毎日のように全国津々浦々で車の買い取りを行っている、交渉のプロ中のプロです。
そんなプロを相手に、買い取りビジネスに慣れていない人が、車の売却にあたって、トークで勝負しようと思うのは、決して”楽”なことではありません。(価格交渉の方法については、「中古車を少しでも高く売るために!~値段交渉の極意5つ~」も参考にどうぞ)
また、価格だけでなく、買い取りを進めるにあたっての接客態度やアフターケアといった点も見逃せません。
そこで、上手く交渉するためには、査定員のどんな点に注意すればいいのかということを表にまとめましたので、下記をご覧下さい。
1 | 車の買取査定が雑 |
2 | あの手この手で、とにかく仮契約を急ぐ |
3 | 手数料やオプションの話を全くしてこない |
4 | 質問に対して、何でもかんでも即答 |
5 | 社会人としてのマナーに欠ける |
6 | 話を聞こうとしない |
7 | 「何でもお任せください」と安請負いする |
8 | 占いや風水などを馬鹿にしている |
9 | 常に上から目線 |
10 | 車のことを知らなすぎる |
査定力のある中古車買い取り事業者を見抜くために最も注意すべき点としては、”ハズレ”の業者を引かないという点が重要になってくるかと思います。
査定員のことについて、もっと詳しく知りたいという方は「中古車買い取り事業者の査定力を見抜くコツ」も参考にして頂ければと思います。
上記は基本的に1対1の交渉を前提としていますが、同じ土俵に上がらないとう方法もあります。
それは、一括査定サービスなどを利用して、車の買い取り査定を複数の業者で同時に行うという方法です。
買取査定を複数の業者で同時に行う場合と別々に行う場合の比較をご用意いたしましたので、こちらもご覧ください。
出張査定を別々の時間で行うとき | 出張査定を同時に行うとき | |
必要になる時間 | 多い | 短い |
管理の手間 | 多い | 少ない |
説明する手間 | 多い | 少ない |
駆け引きの手間 | あり | なし |
買い取り業者の数 | 対応できる数に限度がある | どれだけでも可 |
高価買取のチャンス | あり | 業者の数だけ増える |
上の比較表に加えて、複数の業者で同時に行うことのメリットとしては、お客⇔買取店から買取店⇔買取店という風に環境を変化させることで、手練手管の査定員との直接的な交渉を避けられるという点が挙げられます。
中古車買取の出張査定を同時に行うことについて、もっと詳しく知りたいという方は「中古車買取の出張査定を同時に行うメリットと注意点とは?」も参考にして頂ければと思います。
買い取りをしてもらう”車”に関する注意点
ここまで車の買い取りにあたっての車を売る方法、車を売る相手についてみてきましが、車そのものについても注意点があります。
〇車検は切れそうでも受けない方がいい
車検を通しておいた方が高く売れるということは、決してなく、むしろ、車検を通さない方が高く売ることができます。
それは、車検を受けるときは、車検をしてもらう車検代行業者に支払う代金が発生してしまうからです。
上記は、車を売る前に車検を通した時の費用の内訳ですが、下の図は車検を通さなかった時のイメージになります。
つまり、車検は新しい買い手が負担するという流れになります。
車検切れの車を売ることについて、もっと詳しく知りたいという方は「車検切れの車を高く売る簡単な方法とは?」も参考にして頂ければと思います。
〇洗車や掃除はした方がいい
洗車や掃除はしてもしなくても変わらないというケースもありますが、複数の買い取り業者にお願いすれば、きっと洗車や掃除の力を分かっている業者が出てくるはずです。
なぜなら、洗車や掃除がしてある車は、買取業者が買い取って、すぐに売ることができるからです。
洗車や掃除について、もっと詳しく知りたいという方は「車を買取業者に売るときに洗車や掃除をするべき理由5つ」も参考にして頂ければと思います。
〇ほとんどの傷やへこみは直さない方がいい
傷やへこみはマイナス査定になることは否めませんが、だからと言って、それを直すべきかということになります、ほとんどの場合、直さない方がいいでしょう。
なぜなら、一般人として、修理代を依頼すると、修理屋さんの利益を乗せた上で修理代を支払う必要があるからです。
買取業者は、買い取りのプロでもありますが、修理も手慣れたものです。大手になれば、社内でその費用は経費に入れることだって可能です。
上記は、修理代を払った時の費用の内訳のイメージですが、一般の人が不利なのはお分かり頂けるのではないでしょうか。
傷やへこみがある車を売ることについて、もっと詳しく知りたいという方は「傷ありやへこみありの車を売るときは、修理してからの方がいい?」も参考にして頂ければと思います。
〇必要書類を準備しておく
中古車買い取りの際の必要書類 | 内容 |
車検証 | 車検証がないと、運転することはできませんが(道路運送車両法違反)、売却することはできます。なお、紛失した場合は運輸支局で再発行してもらいます。 |
自動車納税証明書 | 自動車税を支払ったことを証明するための納税証明書です。紛失した場合は、登録した運輸支局で再発行してもらいます。 |
自賠責保険証明書 | 自賠責保険の保険料を支払ったことを証明する書類です。紛失した場合は、保険会社で再発行してもらいます。 |
リサイクル券 | リサイクル料を支払った事を証明する書類です。見当たらない場合は、自動車リサイクルシステムのサイトから再発行できます。 |
保証書 | 新車、中古車問わず、保証期間内であれば、保証書があるはずです。なお、保証書を紛失した場合は、購入した販売店に再発行をしてもらいましょう。 |
取扱説明書 | 車の取扱説明書のことです。新車の場合は必ず貰っているはずですが、中古車の場合は、ない場合もあります。なお、紛失した場合は、メーカーのホームページからダウンロードすることができます。 |
整備手帳 | これまでの定期点検の記録を記載した手帳のことです。再発行は不可となっています。 |
中古車を売るときの必要種類は上記の通りになります。
ただ、買取業者の中には、所有者と使用者が違う場合は、委任状や同意書などの提出を求めてくるケースがありますので、その場合は、用意する必要があります。
所有者の名義が異なる場合は、「所有者の名義が違う車を買い取り業者に売る方法について」も参考にして頂ければと思います。
車を売却した”後”の注意点
車を売却する前の注意点も、もちろん重要ですが、車を売却した後の注意点も重要です。
その一つが売却して手にする売却代金に対しての税金です。
車を売却する際の税金の注意点としては、以下のような点が挙げられます。
〇生活に必要な自動車を売るときは、所得税は非課税
〇レジャー用などの自動車でも売却益が50万までの場合は、所得税は非課税
車を売却する際の税金について、もっと詳しく知りたいという方は「車を売るときの所得税は通勤に使っていれば、非課税って本当?」も参考にして頂ければと思います。
まとめ
「車を買い取り業者に売るときの注意点とは?」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
これまでの注意点を簡潔にまとめてみますと・・
〇車の買い取りは複数の業者にお願いする
〇買取査定を行う担当者の査定力を見抜く
〇交渉については環境を変えることも検討する
〇車を売る前に必要書類を準備する
〇車を売る前にしておくこと、しないでおくことを確認する
〇売却した後の税金のことも頭に入れておく
となります。
買い替えを検討されている方へ
つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。
買い替え前にチェックしておいて本当に損せずに済みました。
申込はたったの1分で完了。あっという間に高額査定をしてくれる会社が分かります。
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