車の下取りと買取りの違いについて、メリットとデメリットを比較表にして、徹底解説!
自分の愛車をいざ手放そうと思ったときに、車の下取りと一括査定による買取りには、それぞれに一長一短があり悩ましいところだと思います・・。そこで、愛車を手放す前の予備知識として、実際に車の下取りと一括査定の両方を徹底比較し、様々な角度からまとめて整理しました。
では、早速見ていきましょう。
実際の説明に入る前に、先に車の下取りと一括査定による買取りを簡単におさらいし、その後に、メリットとデメリットの比較表の説明をしたいと思います。
車の下取りとは・・
車を買い替える時に、今乗っている車を購入予定の販売店に下取りをしてもらうということです。最近では、テレビやパソコン、家具、携帯電話などでも下取りサービスを行っているところが多く、一般的なサービスになっています。
特徴としては、新しい車と交換するような形で中古車を販売することができるので、取引そのものはとてもスムーズに行うことができます。ただし、後で詳しく説明しますが、車両の価格や、装備品やオプションなどの価格は、基準価格をベースに行うため、一括査定による買取りと比較すると割安になります。
一括査定による車の買い取りとは・・
一括査定という言葉が使われるようになったのは、ここ10年~15年のことで、インターネットの普及とともに有名になってきたサービスです。また、最近ではスマホなどの普及により、利用者は年々、拡大を続けています。
一括査定による車の買い取りサービスのもっとも特徴的なポイントは、何といっても高価買取価格です。
買取価格を高くできる理由ですが、それには様々な理由があります。
・ネットオークションの普及により、車の買い取り専門業者が車の買い手を見つけることが容易になった。
・アジアやロシア、東欧などの国々が成長を遂げたことにより、国外に独自の販売ルートを持つ業者が、高価買取ができるようになった。
・一括査定の車の買い取りサービスが普及するにつれて、買取り専門業者が数多く参入してきたことから、業者間の競争が激化して、買取価格がさらに上昇するという循環を生んでいる
などなど。
車下取りと一括査定による買取りのメリットとデメリット(比較表)
下取り | 一括査定 | メモ | |
---|---|---|---|
車両の買取価格の相場 | △ | ◎ | 車種によっては、10万円以上の差が出ることも! |
装備品/部品の買取価格 | △ | 〇 | 一括査定(買取り専門店)は装備品や備品についても評価の対象になります。 |
価格の比較 | △ | ◎ | 下取りは1社のみですが、一括査定の場合は、複数社の価格を提示してもらえます。 |
キャンセル時の大変さ | △ | △ | あとでトラブルにならないように慎重に・・ |
アフターケア | ◎ | 〇 | 法定費用の支払い、事務手続きなどはどちらも、プロです。 |
出張査定 | 〇 | ◎ | 場所によりますが、一括査定(買取り専門業者)は、基本的に無料で出張査定に来てくれます。 |
名義変更など | 〇 | ◎ | 下取りの場合は、事務手数料が高額になる場合も・・・。 |
時間と手間 | ◎ | △ | 1社との交渉で済む下取りの方が時間と手間は少なくて済みます。 |
では、順番に見ていきましょう。
車両の買い取り価格の相場については、車に限ったことではありませんが、買い手と売り手がどれだけいるかの”バランス”により決まります。
下記の表をご覧ください。
売りたい人が多い | 売りたい人が少ない | |
---|---|---|
買いたい人が多い | 〇(買取価格/普通) | ◎(買取価格/高い) |
買いたい人が少ない | ×(買取価格/安い) | △(買取価格/やや安い) |
”買いたい人が多い”場合は、買取価格が普通か、あるいは高い価格が選ばれることが分かるかと思います。つまり、買い手が多い方が車の売り手としては圧倒的に有利であることがお分かりいただけるかと思います。
一括査定による買取りの最大の魅力で最大のメリットは、その仕組みとして、インターネットなどを通じて”大勢の買いたい人”と”売りたい人”をつないでいるという仕組みそのものにあります。裏を返せば、相場価格よりも安く買い取られるというリスクが少ないということで、”損をしにくい”ということです。
対して、車の下取りの方は、車両を査定した後、その車そのものに値段をつけるという方法なので、そもそも値段のつけ方が違うということを分かって頂けるかと思います。
では、次に進みたいと思います。
装備品やオプションの買い取り価格についても、従来の下取りでは、査定後に基準価格に鞘寄せする形で値付けが行われます。
しかし、一括査定による買取りでは、装備品やオプションなども需要と供給による値付けが行われますので、予想外の高値がつく場合があります。
装備品やオプションの値付けも仕組みとしては、車両の値付けと変わりありません。
自分の車をいざ売ろうと思いたった時に、価格の比較をすると実際には、どういった方法があるでしょうか。上で説明した通り、一括査定による買取りの仕組みでは、ネットを通じた仕組みによって、値付けが行われていますので、価格の比較が前提となっています。
では、下取り価格を比較するというのは、どうでしょうか?
実際に、車の下取りをしてくれる販売店をいくつか回ってみると、下取り価格の比較ができると思います。価格差も出ますし、場合によっては、予想外の高値で下取りをしてくれる販売店もあると思います。(仕組みとしては、一括査定による買取りの方が高値買取りになる方が多いと思います・・)
そこで、筆者は価格の比較については、下取り(+買い替える新車の値引きなど)と一括査定による買取りの比較を同時に行ってもいいと考えています。
もちろん、後でトラブルにならないように、自分が車を売ることや車を買い替えることに対して、事前に「相見積もりであること=複数の方法で検討している」ことをやんわりと伝えた方がいいでしょう。(一括査定の場合は、買取り専門業者がそのことは予め分かっていると思います)
そして、下取り(+新車の買い取り条件)と一括査定による買取りを総合的に比較した上で、最もお得な買取りルートを選択すればいいと思います。
下取りや一括査定による買取りを利用する際に気をつけなくてはいけないのが、”キャンセル”です。
例えば、一括査定による買取り専門業者は仕組み上、はじめから、比較対象の1社であることを分かっていますので、中には、あの手この手で自社に決めてもらうための”営業トーク”を繰り広げてきたりすることがあります。
筆者が経験しただけでも、
「今、他社との交渉をやめて、即決してくれると、この値段で買い取ります!」 「他社のネガティブな情報をどんどん出してくる」 「劇場型=芝居がかった演出」
などがありました。読者の中にも、こういったトークを聞かされた方もいるかもしれません。
こうしたやりとりは、慣れている方であれば、気にならないものですが、交渉があまり好きでない人からすると、決して心地いいものではありません。
また、下取り業者の場合は、基本的に1対1が前提ですから、途中で、やっぱり下取りはやめて、買取りは別の業者でということをぎりぎりになって伝えたりすると、その後の書類のやりとりなどで急に事務的になるなど、”ギクシャク”したりします。
そうしたトラブルに巻き込まれないために大切なことは、状況をある程度、事前に伝えることだと思います。
・車の買い取りについては、相見積もり(複数社で検討)としていること
・装備品・オプションも同様であること
また、多少強引とも言えるような営業トークで、”即決”を求められた場合は、
・自分ひとりだけでは即決できないこと
・複数社から同様のことを言われて、慎重に判断したい
と事前に伝えることが大切だと思います。
下取り、一括査定による買取り、いずれもアフターケアについては、きっちりとやってくれるところがほとんどだと思います。
下取り先あるいは買取り先を決定後、分からないことがあれば、どんどん質問しましょう。むしろ、相手から、色々と手順を教えてくれることがほとんどだと思いますので、アフターケアについては、それほど気にする必要がないでしょう。
ただ、稀にケアが”ハズレ”の業者もいないわけではありません。そういった場合の多くは、担当者が新人だったりして、手際が悪かったりするケースかと思います。
そういった場合でも、もう少しきっちりとサポートして欲しいと営業の方に伝えたり、あるいはサイトの窓口などから問い合わせしたりしてもいいでしょう。
下取りについては、販売店への持ち込みによる査定が一般的だと思いますが、一括査定による買取りについては、無料出張査定を行ってくれる業者が多いのが特徴です。
一括査定をサイトから申し込んだ後、メールや電話などで連絡を取り、その後に、買取り事業者からの無料出張査定という流れになります。
自動車の購入の事務手続きは、ご存知の通り、かなり煩雑です。
実際、ディーラーがサポートの一環で、車の所有名義をディーラーにしていたりということがあったり、中古車だったら、車両税の納税者名が以前の所有者のままになっていたり・・。
他にも、引っ越しをしていたり、車を買う前は結婚前、買った後は結婚後ということで、名義を新しく登録し直したりする必要が あったりなど、様々なケースがあります。
確かに、そうした事務手続きは複雑ですが、ただ、それを全部、事業者におまかせにしてしまうと、”事務手数料”という形でかなりの金額を請求されてしまったりします。(下取りなどではたまにあるケースです。)
面倒くさいですが、自分ですると案外、簡単に手続きできるものがあったりするので、何でもかんでも”おまかせ”というのは注意する必要があります。
下取りと一括査定サイト経由の買取り業者とのやりとりにおける時間と手間ですが、どちらがラクかとなりますと、これは下取りになると思います。
下取りの場合は、基本的に1社とのやりとりで、新しく車を買い替える場合でも、トータルで幾らになって、下取りから、納車までの時間がどれくらい掛かるかということも分かりやすいと思います。
一方、一括査定経由の買取業者とのやりとりについては、複数業者とのやりとりが前提なので、時間が掛かります。一括査定サイトでの申し込みそのものは、非常に簡単ですが、その後の、出張査定の予定の調整や、交渉などを複数の会社と行うことは、時間と手間がかかります。
同じことを説明したりする必要がありますが、買取り事業者の方も手慣れたものですので、ほとんどの場合、滞りなく、交渉が進むと思います。
もしも、車が予想外に高く売れたら・・・?
つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。
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