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遺産相続した車の名義変更から売却までの手続きまとめ

「突然、親が亡くなり、自動車を相続することになったが、車は乗らないので売却したい・・」

「遺産の分割協議の末、車は売却して、現金化しようということに・・・」

「もしできるのであれば、遺産相続した車両の売却は、自分たちで手続きしたい・・」

自動車を相続された方の中には、こんな風に考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は、遺産相続をした自動車を売るまでの手続きについて、説明していきたいと思います。

早速、見ていきましょう。

相続車両の売却までの流れ

相続した自動車を売却する流れとしては、先にざっくり説明しますと、

1.相続人同士の話し合い

2.自動車の名義変更

3.自動車の売却

という流れになります。

1.相続人同士の話し合い

相続人同士の話し合いの末、自動車をはじめ遺産分割したことを協議して、それを文書化したものは「資産分割協議書」と呼ばれまして、遺産相続した車の名義変更や売却では必須の書類になります。

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イメージとしては、上記のようなイメージとなっておりまして、全ての相続人の同意を得る必要があります。

2.相続車両の名義変更

では、続いて相続車両の名義変更について説明していきたいと思います。

まず、確認しなくてはいけないのが、相続した車両が普通乗用車と軽自動車のどちらかということです。

何故かと言いますと、普通乗用車と軽自動車では名義変更の申請を行う場所が異なるからに他なりません。

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では、それぞれのケースで必要になってくる書類の取得場所、対象者などについてご覧ください。

〇普通乗用車の場合の必要書類

名義変更の必要書類対象者取得できる場所
1ナンバープレートこれまでの所有者住民票がある市区町村役場
2車検証(有効期限内)これまでの所有者陸運局
3除籍謄本 (亡くなった方の住所を確認するため)これまでの所有者市区町村役場
4住民票の除票 (亡くなった方の住所を確認するため)これまでの所有者市区町村役場
5戸籍謄本相続人全員市区町村役場
6遺産分割協議書相続人全員の連名および実印による押印-
7譲渡証明書新しい所有者-
8委任状(実印にて押印)相続人全員の連名および実印による押印-
9実印及び印鑑証明書新しい所有者住民票がある市区町村役場
10車庫証明書(同居の相続人が引き続き使用する場合は不要)新しい所有者警察署
11手数料納付書新しい所有者陸運局に隣接した税事務所で
12自動車税・自動車取得税申告書新しい所有者陸運局に隣接した税事務所で
13申請書(OCRシート1号書式)新しい所有者陸運局

参考/全国運輸支局の一覧はこちら

〇軽自動車の場合の必要書類

名義変更の必要書類対象者取得できる場所
1戸籍謄本相続人全員市区町村役場
2除籍謄本 (亡くなった方の住所を確認するため)これまでの所有者市区町村役場
3住民票の除票 (亡くなった方の住所を確認するため)これまでの所有者市区町村役場
4自動車検査証(車検証)これまでの所有者軽自動車検査協会
5ナンバープレート(車両番号標)これまでの所有者軽自動車検査協会
6新使用者の印鑑(認め印でOK)新しい所有者-
7使用者の住所を証する書面(住民票など)新しい所有者-
8遺産分割協議書相続人全員の連名および実印による押印-
9譲渡証明書新しい所有者-
10委任状(実印にて押印)相続人全員の連名および実印による押印-
11自動車検査証記入申請書軽第1号様式
または
軽専用第1号様式
新しい所有者軽自動車検査協会
12軽自動車税申告書新しい所有者軽自動車検査協会
13自動車取得税申告書新しい所有者軽自動車検査協会

参考/軽自動車協会 -全国の事務所・支所一覧-

上記の中から、委任状と譲渡証明書については、当サイトにて、ダウンロード用ファイルやリンク先のご案内をしておりますので、ご入用の方は、下記より参考にして頂ければと思います。

委任状について(ダウンロード用PDF/WORDファイル)

委任状については、下記のようなファイルになります。(国土交通省が見本として用意しているものには、pdfしかないため、弊社にてwordファイルを作成)

pdfファイルとwordファイルの2つをご用意いたしました。下記のボタンをクリックして、ダウンロードあるいは印刷してください。

どちらのファイルもA4サイズの横で作成しています。

中古車登録申請のためのPDFファイルをダウンロードする

中古車登録申請のためのwordファイルをダウンロードする

記入を間違えた場合や、押印する印鑑を間違えてしまった場合は、再印刷用としてもご使用頂けます。

では、次に、委任状の書き方とその内容について説明したいと思います。

変更登録申請のための委任状の書き方について

委任状の書き方の見本は下記になります。(クリックで拡大できます)

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委任状の書き方・・移転登録について

遺産相続の場合、所有者が変更になりますので、委任状には、委任状中央に「移転登録」と記入します。下記の通りです。

上記の者を代理人と定め、(移転登録)申請に関する権限をこの書類をもって委任致します。

とします。

自動車登録番号または車台番号について

「自動車登録番号又は車台番号」の欄は表記の通り、車検証に記載されている自動車の登録番号/ナンバープレート、または車台番号を記入して下さい。

委任者についての注意点

委任者の住所と氏名の記入については幾つか注意点があります。

○住所と氏名・・・住所と氏名は、正確に記入する必要があります。例えば、氏名の名前が印鑑証明書には旧字体で登録されていたり、住所は不動産登記の際の住所で登録されていたりすることがありますので、記入の際は十分に注意しましょう。記入する前に、印鑑証明書を発行した方がいいと思います。

○押印する印鑑について・・・実印での押印が必要です。

○委任状に記入する際のペンの色と種類について・・・法的に色が定められているわけではありませんが、慣習的に黒のボールペンがほとんどです。

譲渡証明書について

譲渡証明書については、国土交通省にサンプルがありますので、そちらをご使用頂ければと思います。

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参考/国土交通省-譲渡証明書のサンプル-

3.自動車の売却について

ここからは車の売却方法について説明したいと思います。

車の買い替えや車の売却を進めるとき、それまで懇意にしていた車のディーラーに下取りをお願いしたり、馴染みの車屋さんに買い取りしてもらうというのは、よくあるケースだと思いますが、実は、そうした方法で車を売却すると、”損をしている”可能性があるというのはご存知でしょうか?

別の言い方を致しますと、中古車の売却は売却先によって、実はかなり買い取り額が異なるのです。

例えば、車の買い取り専門業者とディーラーを比較してみますと、ディーラーでは、他社製のオプションやパーツの価値がなかったり、洗車代や車のメンテナンス代が下取り代金から引かれていたり、査定料が取られたりといった点で、下取り価格が安くなりがちです。

また、通常、車のディーラーは車の下取りを行うと、例えば、トヨタであれば、自社の流通網だけで下取りした中古車の手入れを行い、販売を行いますので、”在庫リスク”を抱えてしまいます。

つまり、在庫リスクの分も下取り価格から引かれるということになるのです。

一方、買い取り専門店は、フットワークの軽い業者になると、なんと買い取りした車を3~4営業日後には、中古車を扱う業者間の車売買ネットワークである通称「オートオークション(AA)」に出品して、売却してしまいます。

ディーラーは、車の下取りをして、メンテナンスを施し、時間をかけて、自社の流通網だけで売却をする。

買い取り専門店は、メンテナンスもほぼせずに買い取りを行った後、すぐに他の業者に売却する。

まるで、ビジネスモデルが違うということがお分かり頂けるかと思います。

ビジネスモデルが全然違うということは、おのずと車の売却金額に差が出るということに直結していまして、実際、ほとんどのケースで買い取り専門店への売却の方が、高く買い取りをしてくれます。

「じゃあ、馴染みの車屋さんに売却すればいいのかな?」

正解でもあり、不正解でもあります。

ご存じの通り、今、日本には大手から中小まで様々な中古車買取業者がひしめいておりまして、買取専門の業者間でも買い取り価格に差が出るというのが現状です。

つまり、車を高く売るには買い取り専門業者同士での比較も必要になってくるということになります。

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車の買い取り業者には車の査定となる標準的な目安は存在していますが、地域差、査定する人の差など、車体価格以外にも様々な要素が車の買い取りには絡んでおりまして、買い取り専門店も会社により、かなり買い取り価格に差が出てしまっています。

できるだけ簡単に車を高く売る方法

ここまで、車を高く売るには、ディーラーへの下取りも含めて、複数の買い取り専門業者から見積もりを取ることが大切であるということを説明させていただきましたが、ただ、現実的に、複数の店舗を探して、車を持ち込んで、査定をしてもらって、交渉をするというのは、大変な手間がかかります・・・。

いくら車を高く売るためとは言え、そんなに手間や時間が掛かったりするのはちょっと・・・という方もいらっしゃるかと思います。

そこで、当サイトがおすすめするのがネットを通じた一括査定サイトになります。

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ネットを通じた一括査定サイトを簡単に説明させて頂きますと、上の図のようなイメージで、そのサイトに登録している複数の中古車の買い取り業者をオークションのような形で買い取り価格を競り合ってもらうというサービスになります。

一括査定サイトの利用は申し込みから査定まで全て無料で行うことができまして、ネット経由で申し込みを行うと、その後、登録している中古車買い取り業者の中から買い取りを希望する業者から連絡が入りまして、出張査定をお願いするという流れになります。(こちらから店舗に行って査定をお願いすることもできます。)

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この方法を使えば、自分で幾つものお店を探しまわったり、移動したりする必要もありませんので、車の査定から売却にかかる時間や手間を大幅に節約することができるのも大きな特徴です。

申し込みから出張査定までを複数の業者に無料で依頼することができて、時間や手間まで省けるネットでの一括査定が今、人気を集めている理由もお分かり頂けるかと思います。

では、ネットの一括査定には、具体的にどんなサイトがあるのということを次で見ていきたいと思います。

かんたん車査定ガイドで一括査定を申し込む

最初に紹介させて頂くのは、東証一部上場企業のエイチームが運営するナビクル車査定です。

サイト名の通り、簡単な入力で査定を申し込むことができまして、必要情報を入力すると、現在の相場価格が表示されます。

エイチームはもともとシステム開発から起業した会社で、セキュリティ面も安心できますし、また、サイトの使いやすさも抜群です。

とにかく簡単で分かりやすいサイトがいいという方には、おすすめの一括査定サイトになります。

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ナビクル車査定へ進む

カーセンサーで一括査定を申し込む

続いて、ご紹介するのは、雑誌などでご存知の方も多いリクルートが運営しているカーセンサーです。

カーセンサーのサイトも、とても簡単に中古車のオンライン査定を行うことができます。

長年、雑誌などで中古車情報を提供しているリクルートだけに、登録している中古車買い取り業者の数が、かなり多いのが特徴です。

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カーセンサーへ進む

カービューで一括査定を申し込む

もう1サイト、ご紹介させて頂きたいと思います。

ポータルサイトで有名なヤフーのグループ会社のカービューです。

カービューは、ヤフーの圧倒的な集客力を背景にした豊富なユーザーの利用実績が特徴で、ユーザーのことをよく考えて設計された入力ステップなど、スムーズに査定を申し込むことができます。

carview

カービューへ進む

まとめ

「遺産相続した自動車の名義変更から売却までの手続きまとめ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

遺産相続した自動車の善処策について検討されている方のお役に立てれば、幸いです。

著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。