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13年目以降の車検と税金~自動車税と重量税のダブル増税の内容とは?~

新車登録から13年目を迎える今度の車検どうしようかな・・税金上がるって聞いたんだけど・・

13年落ちの私の愛車、自動車重量税だけじゃなくて、自動車税まで増税って本当なの?

これから13年目の車検を迎えている方の中には、こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は自動車業界の片隅で働く筆者が13年以上経過した自動車の自動車税と重量税の「増税」について迫ってみたいと思います。

13年経過した自動車にかかる自動車税と重量税

まず、自動車にはどんな税金がかかっているのかということをざっくりと把握していただくために、イメージをご用意しましたので、ご覧いただければと思います。

自動車取得税は購入時にかかってくる税金ですが、自動車重量税は車検の度に、自動車税は、毎年4月の保有者にかかってくる税金になります。

〇13年目以降の自動車税の早見表(ディーゼル車は11年目以降)

まず最初にご覧いただくのは、普通乗用車のガソリン登録車の自動車税になります。(電気自動車やハイブリッドカーは対象外)

排気量/自動車税通常13年経過車
1リットル以下2950033900
1リットル超~1.5リットル以下3450039600
1.5リットル超~2リットル以下3950045400
2リットル超~2.5リットル以下4500051750
2.5リットル超~3リットル以下5100058600
3リットル超~3.5リットル以下5800066700
3.5リットル超~4リットル以下6650076400
4リットル超~4.5リットル以下7650087900
4.5リットル超~6リットル以下88000101200
6リットル超111,000円127600
期間/平成29年4月1日~平成31年3月31日
参考/自動車税のグリーン化特例の概要(国土交通省)

約15%の増税になっていることがお分かりいただけるかと思います。

〇13年目以降の自動車重量税の早見表(ディーゼル車は11年目以降)

では、続いて自動車重量税の方も見てみましょう。

車両重量/自動車重量税通常13年経過車
軽自動車66008200
~500kg以下820011400
~1,000kg以下1640022800
~1,500kg以下2460034200
~2,000kg以下3280045600
~2,500kg以下4100057000
~3,000kg以下4920068400

こちらはなんと、約40%!近くの増税になっています。

なぜ13年経過した自動車にかかる自動車税と重量税は増税に?

もっとも大きな理由としては、「エコ化推進」ということになるかと思います。

下記は国土交通省が毎年、発表している自動車にかかる税制見直しをまとめたレポートからの抜粋ですが、「燃費性能がより優れた自動車の普及を継続的に促す構造を確立する」と明記されています。

自動車重量税に係るエコカー減税の見直しについては、燃費水準が年々向上して
いることを踏まえ、燃費性能がより優れた自動車の普及を継続的に促す構造を確立
する<中略>
参考/平成29年度税制改正の大綱 - 国土交通省

つまり、新車登録から13年以上経過したガソリン登録車に自動車税と自動車重量税のダブルで増税をかける一方で、電気自動車やハイブリッドカーへの移行をすすめるというのが、国土交通省の考えになっているという状況です。

実際に、13年目以降にかかってくる税金とエコカーを新車で購入した場合の自動車税と自動車重量税を比較してみますと、その差は歴然です。

税金13年経過したガソリン登録車エコカー(新車購入)
自動車税
(総排気量2リットル以下)
45400円0円(初年度)
自動車重量税/3年
(~2,000kg以下)
40000円0円

かなり、国土交通省の政策が色濃く反映された税制になっていることがお分かりいただけるかと思います。

また、自動車税と自動車重量税以外の税金も実は見逃せません。

それが、「揮発油税」です。

ご存知の通り、電気自動車やプラグイン・ハイブリッドカーはその燃料の一部または全部を「電気」でまかなうことができますので、その分、「揮発油税」を払わなくて済むのです。

さらに、国土交通省が推進する「燃費」でもその違いは明らかです。

金額の目安
電気自動車(夜間充電のみ)
(10km/1kwhで試算)
100km÷10km×13円 = 130円
(夜間の電気代 : 13円/kWh)
電気自動車(日中充電のみ)
(10km/1kwhで試算)
100km÷10km×30円 = 300円
(昼間の電気代 : 30円/kWh)
レギュラーガソリン
(35km/Lで試算)
100km÷35km×120円 = 342円
ディーゼル
(20km/Lで試算)
100km÷20km×100円 = 500円
レギュラーガソリン
(20km/Lで試算)
100km÷20km×120円 = 600円
ハイオク
(20km/Lで試算)
100km÷20km×130円 = 650円

上記の試算をご覧いただくと一目瞭然ですが、夜間充電をメインにしますと、電気自動車の燃費は格段に向上しています。

自動車税と自動車重量税に加え、揮発油税と「燃費」まで考慮しますと、13年経過車とエコカーの税金およびランニングコストは、かなり大きな「差」があると言えます。

もしかすると、国土交通省には、エコカーへの乗り換えを推進することで、家計への自動車の税金負担を和らげるという目的があるのかもしれません。

燃費のいい車への買い替えのメリットとデメリットについては、下記にて詳しく解説していますので、興味のある方は参考にしていただければと思います。

参考/「燃費が悪いので・・燃費がいい車に買い替え」は結局、損するの?得するの?

13年以上経過した自動車の下取り価格について

ここまで、新車登録から13年年以上経過した自動車の増税について説明してきましたが、もう一つ気になる点として自動車の下取り価格があるのではないでしょうか。

一般的に中古車の下取りや買取価格の目安は走行距離で10万キロ、車歴で10年が目途と言われますが、今後は自動車税と自動車重量税のダブル増税が待っている「13年目(ディーゼル車は11年目)」が、もう一つの大きな節目となる可能性があります。

中古車を購入しようとする人が、ダブル増税が控えている自動車を敬遠することが予想されるからです。

逆に言いますと、13年目の車検が目前に迫るまでに、少しでも早く手放す方が下取り価格や買取価格は期待できるかもしれません。

車の売り方も、安くなりがちなディーラーだけに打診するのではなく、車買取の一括査定サイトなどを利用しながら、賢く買取へとつなげたいところですね。

参考/ディーラーに車を売るとなぜ下取り価格が安いのか?

まとめ

「13年目以降の車検と税金~自動車税と重量税のダブル増税の内容とは?~」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

近年の自動車は耐久性が著しく向上しているとは言え、車歴が10年を超えたり、走行距離が伸びてくると、色々な箇所に不具合や故障が発生してくる可能性は決して低くはありません。

メンテナンス費用の増加や増税などの負担アップとエコカーや軽自動車などへの買い替えによるメリットなどを天秤にかけながら、冷静に検討したいところですね。

もしも、車が予想外に高く売れたら・・・?

つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。