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車検を忘れてたら・・期限が過ぎた・・車検を受ける方法と注意点

車検は免許の更新などと異なり、警察や検察といった公的機関から車検更新の通知が来るといったことがありません。

車を購入したディーラーや中古車販売店、前回車検を受けた車検屋さんから届く車検の連絡で思い出すという方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、引っ越しや海外赴任などでそうした連絡が届かなかったり、分かってはいたものの仕事が忙しくて、気づいたときには車検を受けるのを忘れてた・・・そんなケースもあったりします。

そこで、今回は車検を受けるのを忘れてたら・・期限が過ぎてしまっていた・・という方のために、その後の対処方法について説明していきたいと思います。

車検の有効期間の満了日を確認する方法

対処法の説明に入る前に、念のため、マイカーの車検の有効期間満了日が本当に過ぎてしまったかどうかを確認しておきましょう

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写真の中の赤枠で囲んだところが、車検の有効期間の満了日を確認できる箇所になります。

新車登録を行った年から3年、それ以降は2年ごとに車検の有効期間は満了日を迎えます。

車検を受けるのを忘れて期限切れになった後の対策

それでは、続いて車検を受けるのを忘れて、期限切れになった後の対策について見ていきましょう。

まず、車検の有効期間が満了になったからと言っても、直ちにそれで何か罰則を受けるということはありません。

ですから、車検の有効期間が過ぎてしまっているからと言って、特に慌てたり、心配になったりする必要はありません。

ただ車検がない車を公道で運転することは極めて、リスクが高いので(後ほど、詳しく説明します)、車検業者に「引き取り」に来てもらうか、あるいは「出張車検」などで車検を受けるという流れになります。

車検がない車を引き取りに来てもらって車検を受けるのであれば、懇意にしているディーラーや中古車販売店などに相談してみるのも一つの方法です。

ただ、ディーラーに頼んで費用が高くつくことが気掛かりだったり、”バツ”が悪かったりしてちょっと・・・という場合は、「カーセンサー」などでお近くの車検屋さんの中から、「出張車検」または「引き取り」可能な車検業者を検索してみるというのも一つの方法です。

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なお、出張車検や引き取りによる車検の場合、その費用は負担が増えることになるケースが多いので、その点は予め覚悟しておく必要があります。

また、上記以外の方法としては、仮ナンバーを取得して、自分で車検業者に持ち込むという方法もあります。

仮ナンバーを取得して車検を受ける方法について詳しく知りたいという方は、「車検切れ車両の仮ナンバー取得までの手続きと自賠責保険」をご覧ください。

車検業者の選び方については、「車検は結局、どこで受けるのがいいの?-おすすめ業者の選び方-」の記事も参考にして頂ければと思います。

車検の有効期間が満了になったときの注意点

出張車検や引取りはお金も掛かるし・・車検がない車を車検業者まで持っていくだけだったら、大丈夫じゃないかな・・・と考える方がいるかもしれませんが、それは絶対に辞めておいた方が無難です。

車検を受けていない状態で公道を運転して、警察に捕まってしまうと「無車検運行」ということになりまして、重い行政処分と刑事処分の他、場合によっては勤務先の会社からも処分を受けることになりかねません。

〇刑事処分

無車検運行で捕まるときは、車検を受けるときにセットになっている自賠責保険が切れている=無保険運行であることが多いので、そちらとあわせてご覧ください。

刑事処分
無保険運行/自賠責保険が切れている自動車を公道で走行した場合1年6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
無車検運行/車検切れの自動車を公道で走行した場合6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金

出典-道路運送車両法-

実際のところ、過去によほど悪質な交通違反を繰り返していない限り、実刑を受けるということはありませんが、裁判次第では実刑という可能性もなくはありません。

罰金刑につきましては、最大で80万円となります。

また、罰金刑以上の刑事罰が確定しますと・・、

内容記録の保管期間
罰金以下の刑(罰金・拘留・科料)5年
禁錮以上の刑(死刑・懲役・禁錮)10年
(関連法 刑法27条・31条~34条 恩赦法3条・5条 少年法60条、刑法56条・57条 犯歴事務規定2条・8条・18条)

上記の期間を目安に、市町村役場、検察庁、警察、公安委員会でそれぞれ、「犯罪者記録」として保管されることになります。

〇会社からの処分

近年は大企業・中小企業問わず、法令順守の機運の高まりから、会社が重大な法令違反をした社員に対して厳しい処分を下すことが少なくありません。

就業規則や雇用契約の内容によっては、減給、降格、解雇などの可能性もありますので、内容を確認しましょう。

就業規則や雇用契約の内容を確認するには、会社の総務あるいは信頼できる上司などに相談を持ちかけてみてください。

〇行政処分

では、続いて行政処分について見ていきましょう。

まず、無車検運行と無保険運行の違反点数は下記の通りとなっています。

違反点数
無保険運行/自賠責保険が切れている自動車を公道で走行した場合6点
無車検運行/車検切れの自動車を公道で走行した場合6点

出典-警視庁 交通違反の点数一覧表-

そして、違反点数に応じて下される行政処分は下記のように法律で定められています。

免停期間前歴なし1回2回3回
30日6~8点
60日9~11点4~5点
90日12~14点6~7点2点
120日免許取消8~9点3点2点
150日免許取消免許取消4点3点
180日免許取消免許取消免許取消免許取消

ご覧頂いた通り、無車検運行と無保険運行の違反点数12点が加算となりますと、違反の前歴なしでも一発で免停90日が確定となってしまいます。

また、無車検運行と無保険運行以外にも違反があった場合は、「免許取り消し+1年以上の欠格期間」などの重い行政処分が待っています。

ご存じない方に説明させて頂きますと、欠格期間とは仮に自動車教習所に通って、再度免許を取得しても、決められた期間、公安委員会が免許の発行を認めないといった行政処分です。

なお、一度出されてしまった行政処分につきましては、行政処分に不服であったとしても、よほどの緊急性を認められない限り(認められることはまずありません)、その行政処分を受けた後でないと、その処分の取り消しを求めることはできません。

行政処分の取り消しについて詳しく知りたいという方は、行政事件訴訟法(参考/総務省法令データ提供システム)を参考にして頂ければと思います。

まとめ

「車検を忘れてたら・・期限が過ぎた・・車検を受ける方法と注意点」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

車検を忘れるということは致し方ない面もあると思いますが、その後の対処については慎重に行った方がいいということは、お分かり頂けたのではと思います。

また、出張車検や引取り車検の見積もり費用があまりに高くなってしまうときは、買い替えなども視野に入れて、冷静に判断したいところです。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。