「ディーラーにベンツの車検の見積もりしてみたところ、少なくとも30万以上はかかると言われた・・」
「はじめての外車の車検だったけど、BMWの車検費用があんなに高いなんて知らなかった・・・」
「外車の車検・・・整備代金が高すぎた・・」
自動車業界に身を置く筆者の耳には、外車に乗っている友人・知人から、溜息交じりのこんな声を聞くことは決して珍しくありません。
そこで、今回は、外車の車検が高い理由とディーラー以外の相場価格を知る方法について説明していきたいと思います。
外車の車検が高い理由
ご存じの通り、車検費用は大きく分けて「法定費用」と「整備代金」の2つに分かれていますが、自動車重量税、自賠責保険、印紙税といった法定費用につきましては、外車も国産車も違いはありません。
車検の法定費用については、下記の表を参考にして頂ければと思います。
車 種 | 自賠責保険 | 重量税※ | 印紙代 | 法定費用合計 |
---|---|---|---|---|
軽自動車 | 25,880円 | 8,200円 | 1,400円 | 35,480円 |
小型乗用車(500~1,000kg) | 44,100円 | 16,400円 | 1,700円 | 62,200円 |
中型乗用車(~1.500kg) | 44,100円 | 24,600円 | 1,700円(5ナンバー) 1,800円(3ナンバー) | 70,400円(5ナンバー) 70,500円(3ナンバー) |
中型乗用車(~2.000kg) | 44,100円 | 32,800円 | 1,700円(5ナンバー) 1,800円(3ナンバー) | 78,600円(5ナンバー) 78,700円(3ナンバー) |
大型乗用車(~2.500kg) | 53,890円 | 41,000円 | 1,800円 | 96,690円 |
※エコカー減税対象車、13年経過車、18年経過車は除く。
そして、費用が大きく異なってくる可能性があるのは、部品代、作業費、書類作成費用、代行手数料といった部分になります。
〇部品費用
外車、国産車問わず、自動車は数万点にも及ぶ部品で構成されている工業製品ですが、その部品も交換するとなると、大きく分けて「純正部品」とサードパーティである「汎用部品」の2つに分かれます。
部品交換の際、汎用部品と交換すれば費用も安く済みますが、どんな部品も汎用部品が生産されているわけではありません。
交換対象となる部品によっては、純正部品で交換せざるを得ない部品もあり、そうなると、調達コスト(国内に部品がない場合は、海外から取り寄せになる)も含めて、費用は高くなりがちです。
〇作業費用
様々な業界で技術者不足が叫ばれて久しい日本ですが、その分野がニッチになればなるほど、人手が足りないというのが現実です。
外車の車種ごとの特殊な構造を理解し、さらに適切な整備を行う技術が必要になりますので、その作業費用はどうしても高くなる傾向にあります。
また、ディーラーでは、指定工場などとは異なり、営業や受付スタッフなどの”間接部門”の人間も抱えておりまして、そうした費用もディーラーでの車検費用を押し上げている要因の一つになっています。
〇書類作成費用・代行手数料
こちらについては、国産車の場合と比べて費用が大きく変わるというわけではありませんが、例えば、外車ディーラーに車検を依頼した場合、高くなるといったケースもあります。
ベンツやBMWといった人気の外車であれば、それほど気にする必要はないことが多いですが、流通が少ない車種の場合は、そもそも車検を受け付けている業者が少なくなってしまい、その分、費用に割高感が出てきたりします。
外車の車検の有効期間について
外車の車検の有効期間については、国産車と同じで、新車登録から3年、以降は2年ごとの車検となります。(営業車などは除く)
10年目以降の車検については以前は1年ごとの車検でしたが、1995年の法改正後は2年ごとに変更になっています。
道路運送車両法 | |
---|---|
第六十一条 | 自動車検査証の有効期間は、旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車、貨物の運送の用に供する自動車及び国土交通省令で定める自家用自動車であつて、検査対象軽自動車以外のものにあつては一年、その他の自動車にあつては二年とする。 |
外車の車検-ディーラー以外の相場価格を調べる方法-
それでは続いて、外車の車検を受ける前に、ディーラー以外の相場価格を調べる方法について説明していきたいと思います。
まずリクルートが運営している「カーセンサー」のサイトにアクセスします。
そして、今度は自宅がある住所の郵便番号、車のメーカー、車名を入力します。
車種の入力で外車を選択すると、自動的に輸入車の車検受付可能な業者が安い順に表示されます。
ちなみに、「カーセンサー」のサイトでは、法定費用も含めてクレジットカードでの決済が可能な店舗も探すこともできたりします。
なお、「カーセンサー」のサイトは申し込まない限り、無料で利用できますので、外車の車検を受ける前に、業者ごとの価格の比較やサービス内容の比較をして、相場価格を調べるのに、大変便利です。
外車の車検証の住所変更・名義変更について
外車をローンで購入し、車検証の名義がディーラーやローン会社になっていて、車検のタイミングで車検証の住所変更や名義変更をする必要があるという人もいるかもしれません。
そんな方のために、車検証の住所変更や名義変更をする手続きについて下記にまとめました。
「車検証の住所変更・名義変更を変更するときの方法と委任状テンプレート(PDFとWord)」
自分で陸運局で手続きをすることもできますが、それなりの手間は掛かります・・。
まとめ
「外車の車検が高い理由とディーラー以外の相場価格を調べる方法」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事の冒頭で、「外車の車検は高い・・」とこぼす筆者の知人・友人を紹介しましたが、彼ら(彼女ら)は、実は車検費用が高いと分かるとすぐに車を乗り換えています。
車検費用が高くなるときは、乗り換えも視野に入れながら、冷静に判断したいところですね。
もしも、車が予想外に高く売れたら・・・?
つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。
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