中古車購入の人気に火がついた2000年前後から、今では、雑誌やネットでも数多くのお店が出てきて、中古車の購入ハードルは年々下がっています。
年式や車種によっては非常に安い値段で買うことができるというのが中古車購入の魅力一つですが、「中古」だけにトラブルなどもないとは言い切れません。そこで、今回は、「中古車購入の良い点と注意点のまとめ~5つ~」と題して、中古車購入のいいところと悪いところを幅広い観点から取り上げて、説明したいと思います。
1.中古車は本当に安い?高い?
中古車の良いところとして、真っ先に思い浮かぶのは、その値段の安さだと思います。
一般的な乗用車(セダンなど)であれば、予算によりますが、中古車の方がランクを1~2ほど上げることができます。この点については、読者の方も実感されるところだと思います。
ただし、良いところは、注意点と隣り合わせのことも少なくありません。
例えば、中古車購入のよくあるトラブルとしては、中古車の買い手側が購入前には知らなかった、ちょっとしたエンジントラブルや運転中の異音、後部座席のシートベルトの着脱がしにくい・・などの小さいけど、”気になる”というポイントです。
それらのほとんどは購入後に気づくことが多く、「中古車だから・・・」ということで仕方なく納得される方がほとんどだと思います。
しかし、そうした小さな気になるポイントも幾つか出てくると、車を所有している側としては、ストレスになりますし、しばらくは我慢ができても、そのうち、お金をかけて修理ということもなくはありません。
修理にまで発展するケースはそれほど多くないかもしれませんが、中古車に”ストレス”を抱えているという人は少なくないはずです。
ただ、最近では、良心的な中古車の販売店は、中古車を販売する前に徹底リサーチして、”気になる点”を情報として明らかにしているところもありますので、買い手側としては、以前よりは、かなり中古車購入をしやすくなっていると思います。
2.中古車はすぐに乗ることができる!
中古車購入の最大の魅力の一つは、すぐに乗ることができるということです。
ご存知の方も多いと思いますが、景気のいいときは、新車で人気の車種となると、1~2年待ちということも普通に起こります。
その点、中古車の場合は、支払い(ローン契約など)や所有権の手続き、登録手続きなどを済ませれば、すぐに使用することができます。
しかし、一方ですぐに乗れる中古車購入の注意点としては、購入のタイミングです。
すぐに乗れるということから、気持ち的にあわてて即決してしまい、購入後に、中古車販売のサイトでほぼ同じ条件の中古車が少し待てばお得に買えたことに気づいたり、または思わぬ特典がついてたりということがあったりします。
すぐに乗れるというのは、とても魅力的ですが、購入のタイミングについては、慎重に判断した方がいいときがあります。
3.中古車は実際に走行済み
「中古車が実際に走行済み・・・?」なんて当たり前のことではと思われるかもしれませんが、実は自動車も機械であるために、故障率曲線(平たく言えば、機械は初期故障と長期故障が多いというデータ)に準じた故障が起こる傾向にあります。
つまり、新車も初期故障が起こるという意味では、決して例外ではないということです。新車だから大丈夫と考える方もいますが、意外にも新車のトラブルは少なくありません。
故障率曲線について、詳しく知りたい方はwikipediaの故障率曲線を参照
その点、中古車は初期の故障を超えて無事、走行できているという意味では、一つの良い点と言えると思います。
故障率曲線にちなんだ注意点としましては、年式が古い中古車は故障しがちで、できれば避けた方がいいということになると思います。
4.希少車や廃型モデル車が手に入る!
近年はインターネットの普及のおかげで、昔なら、雑誌でしか知り得なかった希少車や廃型モデル車の情報をかなり早く知ることができるようになっています。
その影響もあって、希少車や廃型モデル車を手に入れるチャンスが以前よりもかなり増えていまして、アンティーク車を購入できるという中古車の最大の魅力の一つがその価値を上げています。これは、アンティーク車の売り手にとっても、その価値を分かってくれる人に買ってもらえるという意味で、良いところだと思います。
海外の中古車購入サイトなどでのアンティーク車購入の注意点としては、偽物を掴ませられることがあることが挙げられます。
また、ご存知の方がほとんどだと思いますが、希少車や廃型モデル車などの購入の注意点としては、年式も古く壊れやすいという意味で、修理費など”お金”が掛かってしまいがちという点です。
5.中古車と環境対策について
中古車と聞くと、一般的な乗用車をイメージしがちですが、トラックやバスといった業務用の中古車もありまして、こちらの方は、co2の排出問題など、環境対策の取り組みから、様々な規制などにより度々、中古車売買の市場が混乱しています。
東京都の都バス会社が、地方のバス会社への中古車売買に絡んで、販売を中止したり、条件付きで再開したりすることで、中古バスの値段が乱高下したこともあります。
一般の乗用車でも2009年ごろに政府主導で行われた「エコカー補助金」の制度で、廃車といわゆるエコカーが爆発的に売れたものの、実際は、
・廃車が増えて、部品の再利用が減り、むしろエコではない ・燃費の悪い車種交換に補助金が使われていた ・エコカーは燃費効率がいいが、エコカーを製造する面では環境に優しくない
などなど、「エコ」と称して、実際のところは本当にエコでないのでは?という意見も少なからずありました。
上記の点をまとめますと、廃車をして、エコカーの新車を買うことが必ずしも環境対策としては、効果が高いとは必ずしも言い切れないということです。
中古車でも燃費効率のいい中古車はありますし、中古車を大事に乗ることは、部品の再利用という点でも、”エコ”です。中古車の購入が環境へ役立つことがあるということは、お分かり頂けるかと思います。
注意点としては、燃費効率が悪く、環境に優しくない中古車を避けることでしょうか・・・。