中古車をお得に買える「買い時」って、一体どんな時期なのでしょうか?
今回は、そんな中古車の買い時についてデータや社会の背景から、徹底的に探ってみたいと思います。
中古車の買い時を中古車の月別登録販売台数から見極める!
まずは下記の図をご覧ください。
上のグラフは普通乗用車と小型乗用車の2014年から2017年の中古車の月別販売台数のデータを日本自動車販売協会連合会のサイトから抽出して、当サイトにて加工、グラフ化したものになります。
赤い四角の線と〇で囲まれた時期をご覧ください。
すでにお気づきの通り、ほぼ毎年、8月と11月は中古車の販売台数が大きく落ち込んでいることが分かります。
さて、販売台数が大きく落ち込んでいるときは、中古車をお得に買うことができる、買い時になるでしょうか?
初心者のための中古車の買い時の見極め方
中古車を買う時の値段がどのように決まるかということについては、まずは下記の表をご覧ください。
売りたい人が多い | 売りたい人が少ない | |
---|---|---|
買いたい人が多い | △(中古車価格/普通) | ×(中古車価格/高い) |
買いたい人が少ない | ◎(中古車価格/安い) | ○(中古車価格/やや安い) |
ご覧いただいた通り、一番安く買えるのは、売りたい人が多くて、買いたい人が少ない場合ですね。
これは中古車に限ったことではありませんが、買いたいという人が少ない割に、売りたい人が沢山いると、自然と「安くてもいいので買って欲しい!」という人が増えますので、それに伴って、どんどん値段が下がります。
そして、そこまではいかなくても中古車価格が安くなるのは、買いたい人が少なくて、売りたいという人が少ない場合です。
ということは、買いたい人が少ないときがお得に買えるという意味では、冒頭のグラフの8月と11月は、中古車を安く買える買い時というのは、ほぼ間違いなさそうです。
しかし、値段という意味では、買い時ですが、果たして値段だけで決めて大丈夫でしょうか?
中古車の買い時に欲しい車は本当にあるのか?
中古車の買い時として、8月や11月が狙い目ということはわかりましたが、肝心な問題として、自分が欲しいと思う車がその時にあるかどうかという問題があります。
なぜかといいますと、8月や11月は買い手が少ないということは裏を返せば、車の買い取り価格が安くなるわけです。
つまり、売る側としては、8月と11月は避けたいという気持ちが働いてもおかしくありませんね。
見方を変えますと、”いい車”が中古市場に出てきにくいということが言えるかもしれません。
以上をまとめますと、中古車のお得な買い時には条件が付くということになりです。
お得な買い時である8月や11月に自分の欲しい車が中古車市場にあるときに限るという条件です。
そうしたことを考えますと、値段のことはさておき、毎年、中古車市場が盛り上がる3月前後は、大量の中古車が市場に出回りますので、少しでも多くの中古車の中から選びたい!というときは、3月前後を狙うというのも理にかなっています。
中古車の買い時として、賢い方法は8月と11月で自分が欲しい中古車を探す、それでも見つからなかった場合は、3月や4月にまた探すといった戦略がよさそうです。
そもそも、なぜ8月と11月は中古車の買い時なのか?
これは鋭い方はお気づきだと思いますが、日本の多くの会社の習慣であるボーナスと長期休暇などが影響しています。
日本の多くの企業が6月や7月にボーナスを支給しますが、その後にお盆や9月にシルバーウィークがあったりします。
夏のボーナスが支給された直後は買い物したり、色々と楽しみますが、8月にかけては、消費者も大体通常モードか、それ以下になってしまう傾向にあります。
つまり、財布の紐が固くなるというわけです。
となると、中古車とはいえ、自動車を買うというのはまとまったお金が必要になりますので、どうしても心理的に手が出にくい時期になるというわけです。
また、11月は冬のボーナスの時期でもありますが、今度は年末に自動車を売るという人が少なくなるという時期ということに加えて、お正月が控えています。
そうした社会的な背景があることを考えますと、12月のボーナスが支給される前の11月から12月にかけての時期は、中古車の買い時としておすすめの時期ということになります。
モデルチェンジは買い時の一つ
ここまでは、中古車の買い時をデータ中心に見てきましたが、そういったデータとは別に、個別の車による価格変動の要素として、モデルチェンジがあります。
つまり、従来モデルから新型モデルに切り替わるタイミングが近づけば近づくほど、従来モデルの中古車は通常は値段が下がります。
稀に従来モデルの人気が根強く、新型モデルの方の前評判が悪く人気が出ないときは、従来モデルの値段が逆に上がるということもありますが、一般的な中古車であれば、そういったことは珍しいケースです。
つまり、中古車をお得に買うタイミングとしては、モデルチェンジがそのおすすめのタイミングの一つと言えると思います。
景気の動向や増税の影響など
中古車は金額もさることながら、景気の影響を大きくうける市場の一つとして知られています。
景気が良い時 | 景気が悪い時 | |
---|---|---|
中古車の価格 | ×(中古車価格/高い) | ○(中古車価格/安い) |
自動車のローンの金利 | ×(金利/高い) | ○(金利/安い) |
上のテーブルの通り、景気が良くなれば、中古車の値段も上がりますし、悪くなれば、中古車の値段は下がります。
そして、自動車ローンの金利も景気がよくなれば、上昇する傾向にありますし、逆に景気が悪い時は下がる傾向にあります。(正確には金融市場の影響を受けています)
そういった意味では、中古車の買い時として、景気が悪い時の方が安くて、ローンの金利も低く組むことができますので、お得になります。
その他にもガソリン代やオプション代なども景気に大きく左右されるという意味では、維持費も景気の動向に影響を受けています。
また、法律の改正で、自動車税、自動車重量税、消費税、保険料などに変更があったときは、中古車市場に短期的に影響を与えることがありますので、そうした情報も頭に入れておきたいところです。
まとめ
「初心者のための中古車のお得な買い時とは?データから時期を見極める!」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
中古車の買い時について、お役に立てれば、編集部としてこれほど嬉しいことはありません!
お読みいただきまして、ありがとうございました。